月夜の留守番電話

外国旅行記と小説。

2017-03-30から1日間の記事一覧

真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ

「良いお返事には楓を、良くないお返事には銀杏を、私に送ってくれますか」彼女はそう言って、燃えるような真っ赤な楓と、 黄金に染まった銀杏の葉を一枚ずつ、彼に渡した。彼がどんな顔をしていたのか、とても見ることはできなかった。ただ彼の指先を覚えて…